朝夕すっかり寒くなりましたね。
我が家でもすでにストーブが活躍してます。
ここのところ教育界隈では「非認知能力」という言葉を目にするようになりました。
「これからは『非認知能力』が求められる」
といったことを耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、
今後知っておいたほうがいいかな、と思い今回のテーマにしたいと思います。
えーと、
まず「認知能力」から説明すると、これは「点数や数値で図ることができるもの」。
例えば、学校の成績やテストの点数がこれにあたります。
それに対し「非認知能力」というのは「点数や数値で図ることができないもの」
例えば、
・やり抜く力(粘り強さ)
・自己肯定感(自分を信じる気持ち)
・協調性(周りと協力できる力)
・好奇心や探究心(新しいことに挑戦する気持ち)…など
実はこうした力が今求められています。
というか、昔から求められていたんですが、ここに来て一気に重要性が高まってきました。
その大きな原因の一つが「大学入試の変化」にあります
近年の大学入試は、ただ知識を覚える力だけを求めていません。
以前も話をしましたが、今や半数以上が推薦入試で進学する時代です。
従来のように学力テストだけで判断せず、
「自分の考えをどう表現するか」「社会の中でどう行動できるか」
といった、思考力・判断力・表現力が非常に重視されるようになりました。
この流れを受けて、高校でも前回の指導要領の改定で「総合的な探究の時間」が必修となりました。
生徒一人ひとりが興味のあるテーマを見つけ、調べ、まとめ、発表する。
こうした学びを通して「自分で考える力」を養うのが狙いです。
これは単なる調べ学習ではなく、社会の中で問題を見つけ、解決策を探るという学習です。
実際、大学の入試でも、高校時代、どんなテーマで何を学んできたのかということを問われる場面がとても多くなってきています。
と、いうことはですね、何が言いたいかというと、
「これからの勉強、塾や問題集にばかり頼っていてはダメですよ」
っていうこと。
塾が得意とするのは、
「教科の理解を深め、定期テストや入試に向けた得点力を上げること。」
言い換えれば、“知識を整理して結果を出す力”を伸ばす場所です。
一方、ご家庭でしか育てられないのが、
「 興味や関心をもとに自分で問いを立てる力、失敗しても粘る力、人と協力する力。」
これこそが“非認知能力”と呼ばれるものです。
つまり、塾は「知識の土台づくり」を、ご家庭は「学びの心を育てる」場となっていく。
どちらか一方だけでは、これからの学びには対応できません。
たとえば、ニュースを見ながら「あなたならどう思う?」と尋ねてみる。
お子さんが何かを調べたときに「すごいね」で終わらず、「どうしてそう思ったの?」と一歩掘り下げて聞いてみる。
こうした日常の対話こそが、探究学習の第一歩になります。
勉強の成果は、机の上だけで決まるものではありません。
ご家庭の中に“考えるきっかけ”を増やすことで、子どもたちは知識を生きた力に変えていきます。
保護者も従来の考え方を変えていく時期に差し掛かっています。
